ジブラルタル

イベリア半島の南東端に突き出した小半島を占める、イギリスの海外領土。現在もイギリス軍が駐屯する地中海の出入口を抑える戦略的要衝の地。半島の大半を占める、石灰岩と頁岩からなる岩山は「ザ・ロック」と呼ばれ、東側は事実上登攀不能の崖で、西側も山頂付近は急峻だが、中腹以下は緩やかな傾斜となって市街地が階段状に連なり、さらに下った沿岸部分は港湾施設が大部分を占めている。自然の湧水源や河川が無く、夏季に全く雨が降らないこともあるため、東側山麓の斜面に岩山そのものを穿った雨水用の貯水槽が作られている。地名の由来は、ジブラルタル海峡を渡ってイベリア半島を征服したウマイヤ朝の将軍ターリク・イブン・ズィヤードにちなんでつけられている。